夏休み特別企画|田母神から学生諸君へ03|核兵器
〇植え付けられた誤った価値観
〇放射能は塩分のようなもの?!
〇国際舞台での核保有国の発言力
〇核兵器の圧倒的な抑止力
〇弱いから攻められる
〇病的な日本の基準
皆さんこんにちは。今日は核兵器の話をしたいと思います。私は日本の政治家と世界の主要国の政治家の大きな違いがあると考えています。それは軍事力についての理解が違うということです。世界の政治家これは軍について、軍事力の役割について理解している場合が多いと思います。しかし日本の場合は軍事力の役割を理解している政治家が少ないのではないかと私は認識をしております。
植え付けられた誤った価値観
代表的なものは核兵器についてです。8月には広島と長崎で原爆被爆者の慰霊祭が毎年行われます。ここで日本の出席者、総理を初め多くの人たちが挨拶に立って日本は世界の核廃絶の先頭に立つという様な話をされます。核兵器は本当に廃絶できるのか。私は絶対に出来ないと思います。これは自信を持って皆さんに申し上げます。
核兵器は戦争抑止能力を強く持っているし、また核兵器を持つことによって自分の国の国力が拡大され、発言権が強化されるという世界国際政治の現実があるからです。そういったものを既に核武装している国が手放すということがある訳がありません。
もっとも今後、化学技術の発達によって、核兵器の効用を超えるような兵器が開発された場合には、核兵器は無くなっていく可能性があるかと思いますけれども、将来20年や30年以内に核兵器がなくなるということは全くあり得ないことだと私は思っています。
この「核兵器は怖い物」という幻想は東日本大震災の原発の事故による放射能でもずいぶん煽られました。
放射能は塩分のようなもの?!
放射能というのはいわゆる「毒」では無いんですね。「毒」であれば限りなくゼロにしなければいけないですけども、放射能は限りなくゼロにしたら、人間の体の健康が維持できるかどうかもよく解っておりません。
放射能は「毒」ではなくて例えるなら「塩」のようなものと考えるべきなんですね。我々人間は塩分を取らなければ、体の健康を維持することはできません。しかし一度に1キロも2キロも「塩」をなめたら、我々は死んでしまうということです。放射能というのはそういう物なのです。そして、我々日本国民は放射能というのは非常に少ない量でも健康を害するとか体に危険だと考えておりますが、放射能は相当程度まで量が増えても、健康を害することは無いという事が今は科学的に証明されています。
私は放射能専門家のお医者さんとか学者の方から何度かそういった説明を受けて聞いておりますけども、放射能は「毒」ではない「塩」なんです。
放射能が危ないからということで、菅直人民主党政権は福島原発の事故の後、福島原発周辺の人たちを強制避難させました。そして亡くなる方が沢山出ました。あの方たちは放射能で死んだのではありません。
強制避難によってそれまで実施していた病気の治療が継続できなかったり、ストレスが溜まったりして死んだわけであります。全く、菅直人総理による人災だと思います。福島原発の事故は強制避難などしなければ、一つの化学コンビナートが爆発事故を起こしたというような程度の事故でしかなかったと私は思います。強制避難によって事故を拡大することになってしまいました。このようなことがあるから、「核兵器は怖い兵器だ。」「そんなものを持ってどうするんだ。」と言われたりしました。
国際舞台での核保有国の発言力
実際の国際政治、国連で常任理事国と言われるアメリカを初めとするイギリスフランス中国、ロシア、こういった国は核武装国です。核兵器を持ってそして絶対的な国際政治上の立場を維持しながら、他の国には当然核兵器を持たせたくないと思っている訳です。核兵器を持った途端に立場が対等になります。
また核保有国、アメリカとかロシアがあんなにたくさん核兵器を持っているのに、北朝鮮がほんの30発や50発の核兵器を持ってどうなるんだと言われることがありますけれど、核兵器というのは実は持ってる量の大小はあまり関係ありません。と言うのは、核兵器一発の破壊力があまりにも大きいからです。核ミサイル一発で東京のような大都市が消えてしまうかもしれません。この大被害に耐えうることができる国は世界には存在しません。
だから一発でも命中すれば、国が潰れるほどの被害を受けてしまいます。そうすると、戦争において一発のミサイルも命中しないということは有り得ませんから、必ず攻撃をすれば反撃をされます。そうしたら共倒れということで大きな傷を負うわけです。ですから核兵器保有国同士が第2次大戦以降に戦火を交える。国の総力を挙げて戦争を戦う。という状態になったことは無いんですね。
核兵器の圧倒的な抑止力
核武装すると戦争が収まり、ロシアと中国の戦争も中国が核武装することによってだんだん収まってしまいました。インドとパキスタンの戦争も両国が核武装することによって収まってしまいました。このように核兵器というのは強い戦争抑止効果があるというふうに私は思います。